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The Memories of All Star Game Vol.4

日米でオールスターに出場した偉大なるクローザーがオールスターを語る。
佐々木 主浩 佐々木 主浩氏 スペシャルインタビュー
長嶋監督に冗談で、「先発させてください!!」って言ったらホントに先発で投げさせてくれて(苦笑)。あれこそオールスターならではでしょ?
写真:K-KUMP/文:岸並 徹/デザイン:IMJ

現役時代は落差の大きいフォークを武器に、
バッタバッタと三振を奪っていたのが印象的な佐々木さん。
横浜ベイスターズに38年ぶりの優勝をもたらした後、
海を渡って大リーグのマリナーズでもストッパーの座につき、
大車輪の活躍したことはあまりにも有名だ。
日本では8回、アメリカでも2回オールスターゲームに出場した
佐々木さんに、
オールスターへの思いを語っていただいた。
佐々木主浩 (ささき・かずひろ)

1968年(昭43)2月22日、宮城県生まれ。東北高から東北福祉大を経て、89年ドラフト1位で大洋(現横浜)入団。フォークボールを武器に最優秀救援を5度獲得。00年に大リーグのシアトル・マリナーズに移籍。04年から横浜に復帰し、05年限りで現役引退。日本通算43勝38敗252セーブ、防御率2.41。大リーグ通算7勝16敗129セーブ、防御率3.14。右投げ右打ち。

 佐々木主浩氏は日本のオールスターに8回出場。通算成績は10試合に登板して0勝0敗2セーブ、防御率2.19。地元宮城球場で行われた92年第3戦では3点リードの8回から登板し、9回、清原(当時西武)に1発浴びるも初セーブをマーク。初めてファン投票で選ばれた95年には横浜スタジアムの第1戦で先発している。メジャーでも1年目の00年にオールスターに出場し、セーブを記録。日本球界に復帰した04年は抑え投手のファン投票1位で出場。第2戦で同じくメジャー帰りの新庄(日本ハム)といきなり対戦し、フォークの連投で右飛に抑えた。

初出場の時に清原とストレートで真っ向勝負。ホームランを打たれてアイツの凄さを知ったね



佐々木さんが初めてオールスターゲームに選ばれた時のことって覚えていらっしゃいますか?

佐々木氏:入団3年目、平成4年のオールスターゲームでしたが、この年は、第3戦が自分の故郷の宮城で行われることになっていたので、シーズンの初めから出場を意識して頑張っていました。選ばれた時は、やはりすごく嬉しかったですね。

初出場での「一番の思い出」は?

佐々木氏:第3戦は8回から登板したのですが、9回に当時西武にいた清原と対戦したんですよ。彼とは仲がいいから、実はゲームの前に打ち合わせて「全部ストレートで勝負する」って約束をしていたんです。結局、きっちりとホームランを打たれましたけどね(笑)。「やっぱ清原ってスゲェな〜」と思ったのが一番の思い出かな〜。

引退登板の時のこともあって、お二人の仲がいいのは有名ですよね。

佐々木氏:だって、オールスターゲームに出ると出場給がもらえるんだけど、この仙台での試合後、清原と二人だけで一晩で全部飲んで使っちゃったもん(笑)。そういう豪快なヤツ、いなくなったしねー。

平成7年のオールスターは、ベイスターズの地元・横浜スタジアムでの開催でした。

佐々木氏:この年はファン投票で選んでもらったので、やっぱり嬉しかったですね。それとセ・リーグが長嶋監督だったんだけど、冗談で「先発させてください!!」って言ったら、ホントに先発させてくれちゃって(苦笑)。

何回投げられたんですか?

佐々木氏:2イニングですね。公式戦では絶対にありえなかったんで、これもオールスターゲームならでは、みたいな感じで喜ばれました。打たれたけど、いい思い出です。あっ、ちなみにボクが現役の間はずっと長嶋さんには名前で呼ばれたことがなくって、いつも「魔神」「魔神」と呼ばれていましたよ。「魔神、最近調子はどうなの?」って(笑)。


自分の球の軌道が覚えられそうで、特に古田さんには投げにくかったな(笑)。



パ・リーグの選手と対決するのは燃えたんじゃないですか?

佐々木氏:やっぱり当時は交流戦もなかったから、パ・リーグの一流バッターと対決できて自分も楽しめたのがオールスターでしたね。清原以外では小久保とかデストラーデ、石毛さんとかが印象に残ってるかな。

ちなみに、他チームのキャッチャーを相手に投げるじゃないですか。それって嫌なものでしたか?

佐々木氏:やりにくいですよ、やっぱり。自分の球の軌道が覚えられそうで…。特に古田さんはね(苦笑)。当時バッテリーを組んでいた谷繁も、「他チームのピッチャーの球を受けると参考になる」って言ってたよ。やっぱり打席で見るのとキャッチャーとして受けるのでは全然違うからね。

佐々木さんは、大リーグでもオールスターゲームに出場されていますが、日米の違いは何か感じましたか?

佐々木氏:お祭りなのは日本もメジャーも同じなんだけど、メジャーではオールスターゲームで勝った方のチームにその年のワールドシリーズの開幕権があるので、日本より勝負にこだわりますね。

じゃあ日本の方が「お祭り」的な要素が強いんですか?

佐々木氏:いやいや、日本でもいざ打者と向かい合ったら真剣勝負でしたよ!! ただ「打たれたらどうしよう」っていうプレッシャーは少ないから、シーズン中にはできない“力対力の対戦”ができて、楽しかったですね。


3三振を取って「よっしゃー優秀賞だ!!」と思ったら、次の回に佐々岡も…。


オールスターでは、やっぱり賞を狙いにいってたんですか?(笑)

佐々木氏:結局、賞は一回も取れなかったのが悔しいなぁ〜。MVPなんてピッチャーは絶対に無理なんだもん。絶対に野手に有利だもん。

じゃあ優秀選手賞あたりを???

佐々木氏:そうそう、一度「1イニング3三振」を取ったことがあって、「おっしゃー、優秀選手だ!!」って喜んでたら、次の回に佐々岡も3つ取っちゃって。「あちゃ〜」って(笑)。俺の名前が消されてたのを覚えてる。

(一同爆笑) あっ、そういう賞を取る人の名前を書くボードみたいのがベンチ裏に?

佐々木氏:あるんですよ。だから試合中に誰が賞を取りそうかだいたい分かっちゃうの。

それは悔しいですねー!?

佐々木氏:やっぱり後に出てくる人の方が有利なのと、俺はヒットを一本打たれてて、佐々岡は3連続三振だったの。

まぁ賞のことは別にして、佐々木さんにとってオールスターゲームはどのような場所だったのでしょうか?

佐々木氏:やっぱりセ・リーグの代表に選ばれることは、とても光栄なことでしたね。他のチームの選手と話して気がつくことも多かったので、自分にとって大切な場でした。

いきなり変化球を投げ出したら「アイツは賞を取りにいってるな」って。


今年のオールスターゲームでは、どの選手に注目されていますか?

佐々木氏:ピッチャーで魅せることができるのは、やっぱり阪神の藤川かな。

やっぱり佐々木さんと同じ「抑え」だからですか?

佐々木氏:っていうか、真っ直ぐでファンが「うわー、すげーっ!!」って思える数少ないピッチャーですから。パ・リーグなら、やはり速い球を投げるソフトバンクの馬原が気になります。

バッターでは?

佐々木氏:西武のカブレラかな。彼のスイングは特別です。だから、一番注目したい対決は「球児(藤川)対カブレラ」!! 全力投球の速球対フルスイングの対決が見てて一番面白いから。そういうのってシーズン中じゃ見れないじゃない? だから、横浜のクルーンやオリックスのローズのプレーも楽しみだよね。

例えば、もし佐々木さんが監督だとして、今年の出場選手から両リーグのクリーンナップを3人ずつ選ぶとしたら?

佐々木氏:パ・リーグはローズ、山崎、多村。6番に松中で、7番にカブレラ入れたら怖いでしょー(笑)!! セ・リーグは、、、小笠原、ウッズ、慎之助(阿部)…、うーん贅沢な悩みだなー!! これに1番・由伸(高橋)、2番・福留。ほとんど左やんっ!!

佐々木さんの古巣は…。

佐々木氏:ベイスターズは、、、あっ仁志が9番!!

(笑)では最後に、オールスターゲームについて佐々木さんが望むことを教えてください。

佐々木氏:とにかく、選手はファンが見て楽しいなって思えるプレーをして欲しいね。オールスターに選ばれたことにプライドを持って、公式戦では見られない「力対力の勝負」をたっぷり見せてほしい。それと、ファンは「あいつは賞を狙いにいっているな」とか考えながら見ると楽しいと思いますよ(笑)。

なかなか見てる方はそういうの分かりづらいんじゃ…?

佐々木氏:いやいや、最初ストレートばっかり放ってたのに、「賞が近づいてきたな」って思ったら急に変化球投げ出したりね(笑)。やっぱり選手はみんな狙っているし、取れそうだとなったらムキになるから、その変化を見るのも面白いですよ。

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